2019/07/04

光と闇のモチベーション

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
光と闇のモチベーション

先日、ある経営者さんの「才能」について深掘りをしていて、ここは注意ポイントだなと思ったのでその話をしたいと思います。

あなたも陥りやすい勘違いポイントだと思うので、ぜひ読んでおいてください。

それは、あなたのモチベーションの源泉は光なのか?闇なのか?という話です。

僕が提唱している「エグゼタイム」は「経営者の最も得意で利益を生む仕事をする時間」という意味ですが、この中には「自分が情熱を持つことができるもの」という意味合いも含まれています。

ですので、その情熱を持つことができる理由として、本人の「価値観・才能」を特定することがとても大事なのです。

この「価値観・才能」が言語化できて、経営者本人が納得してしまえたら、その後は強いです。

・なぜ今、自分がこの仕事をしているのか?
・これから、どういう事業展開をしていけば、自分の才能に沿ったものになるのか?

という判断基準ができるので、行動に一切のブレが亡くなり、強いビジネスが構築できます。

ただ、「経営者が情熱を持つ」という際に、そのモチベーションの源泉になるものが何なのか?によって、正しいエグゼタイムと正しくないエグゼタイムに分かれるので、とても慎重に見ています。

モチベーションの源泉は何か?

その情熱・モチベーションを生み出す源泉は何か?というのは、大きく分けて2つに分かれるんですね。

例えばあなたが、この仕事に情熱を燃やしているとしましょう。

それはなぜですか?と僕があなたに問いかけます。

その時に、本当の理由を口に出してもらえればわかりやすいのですが、たいてい口に出さない心の中の声で

・「自分の存在意義を認めたいから、認めさせたいから」という承認欲求
・「バカにされた◯◯を見返してやりたいから」という復讐心
・「あいつが羨ましい。あいつより勝ちたい」という嫉妬心

というような負のエネルギー、闇のモチベーションが源泉だった場合、それはやってもやっても苦しくて、成果が出ても達成感がなく違和感が残るものになってしまいます。

これは本人にも気づきにくい盲点です。

過去の欠落、過去の不満からの欲求エネルギーはとても強烈なエンジンとなりますが、承認欲求・復讐心・嫉妬心をエネルギーの源泉としたままだと、その人本来の「才能」ではない部分からのエネルギーですので、「承認された」「復習できた」「勝った」という状態になったときには、一気に弱まるか、消えます。

電源が、コンセントからの供給ではなく、バッテリーからの供給のように、いつか枯れてしまうものになります。

これが闇のモチベーションであり、才能心理学用語では「ノイズ」と言っています。

この承認欲求や嫉妬心などは、当初よりもどんどん弱くなっても、その元となる理由が変わらないまま無意識下に落ちていきますので、余計気づかれないまま修正できない問題として残ってしまいます。

ベクトルが自分か他人か

理由とエネルギーのベクトル

もう1つは、光のモチベーションであり、これこそが「才能の源泉」にあたる部分ですが、誰がどうのこうの関係ないけど、やりたくなってしまうこと。いつもやってしまうことです。

見つけるべきなのは、この光のモチベーションですが、見分け方としての1つは、「理由」と「エネルギーのベクトル」です。

理由:その理由に相手がいるのかいないのか?
エネルギーのベクトル:誰のためのものなのか?

です。

「理由」に

誰かに認めてほしい
誰かを見返したい
誰かに勝ちたい

という「誰か」がいる場合

そして、
「エネルギーのベクトル」が「自分」という内側に向いている場合

それは闇のモチベーションの可能性が高いと考えていいでしょう。

一方で、

「理由」は、別に誰かは関係ない
「エネルギーのベクトル」が「誰かのため」という外側に向いている場合

それは光のモチベーションと判断できそうです。

最初に出てきた、ある経営者との話の中では、常に「誰かとの関係性」で物事を話していて、エネルギーが内向きなものに感じました。

しかも、そのモチベーション、情熱は整合性が取れているので見逃すと「正しいモチベーション」に思えてしまうのがやっかいなのです。

あなたのモチベーション、情熱の「理由」と「エネルギーの方向性」はどうでしょうか?

それをそのまま放置すると、大きなエネルギーロスというよりも、全力で間違った方向に進んでしまいかねませんので、一度言語化して確認をしてみるといいと思います。

関連記事