2020/08/06

自分で自分の自由を奪ってみる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
自分で自分の自由を奪ってみる

現在僕は、多くの経営者さんをサポートさせていただいていますが、皆さんとてもアイデアが豊富で、やりたいことがたくさんあるようです。

そして、ご自身も有能なので、なんでもかんでも人並み以上に出来てしまいます。

その「出来てしまう」ことは、メリットでもあり、時としてデメリットでもあるのですが、僕の見方は、経営においてはデメリットの面が多いと思っています。

その理由は色々ですが、2つだけ言うと

  • 自分の1馬力を割り当てるには対象が多いと非効率

そして

  • そのままだと思考停止状態になる

という理由だからです。

 

有能経営者の罠

ランチェスターの第2法則は

物事を2つに分散すると、 そこに投じられるパワーは2分の1ではなく、2乗分の1になるので、4分の1づつのパワーになる

と言うことを表していますが

  • 同時に2つ違うことをやれば4分の1づつ
  • 同時に3つ違うことをやれば9分の1づつ

というように、有能で色々とできれば、できるほど、その成果とスピードは落ちていきます。

これを回避するには、短期的に1つにパワーを集約させ6割程度いったら、次にフェードインしていくという波乗り的なパワー分散がおすすめです。

そうすると、本来のあなたのパワーを活かして、ものすごいスピードでアイデアが現実化していくと思います。

 

自分で自分の自由を奪ってみる

意図して自分の自由を奪ってみる

なんでもできてしまう経営者さんを多くサポートしてきて、その方たちに一番必要なことは何かというと、それは「我慢」だと気づきましたw

  • やらない我慢
  • ブレない我慢
  • 目先の成果に飛びつかない我慢

そのために、自分自身への課題として、チャレンジしてほしいのが「自分で自分の自由を奪う」ということです。

  • 目先の作業を出来てしまうという自由を奪う
  • 興味本位に手を出してしまう自由を奪う
  • すぐに口出しをしてしまう自由を奪う

など、「やってはいけないルール」を決めて、自分の行動を制限してみてください。

 

制限からアイデアとパワーは生まれる

不思議なことに、思考や行動を制限されると、そこからアイデアとパワーが生まれます。

制限をすることで思考停止状態から抜け出します。
例えば「儲けることのできる新しいビジネスアイデアを出す」という制限の無い質問よりも

この3ヶ月間、一切新しいビジネスアイデアを出さずに、既存のビジネスだけで今の時流にあったサービスを提供する

なんて制限があったら、なんとしてでも今のビジネスを考え続けなければなりません。

他には「この3ヶ月間で、売上を150%アップさせる」という制限の無い質問よりも

この3ヶ月間で、自分はエグゼタイムだけに集中して売上を150%アップさせる
※エグゼタイム=経営者の最も得意で利益を生む仕事をする時間

なんて制限ならば、自分は得意業務だけに集中しなければならないので、他の人やモノの力を借りざるを得ません。
実は、こういう制限のある絞った質問の方が、ビジネスのアイデアとパワーが出るのです。

 

自分で自分の自由を奪ってみる

あなたの本質的な存在価値をあぶり出す

制限がある状態で、成果を出すには自ずと

自分の本質的な存在価値を活かさなければ難しくなる

ということに気づくと思います。

制限は、自分の本質的な存在価値・提供価値をあぶり出してくれると思います。
ぜひ一度、思考実験でもいいので、普段何気にやってしまっていることを一度、ルールで禁止してみて、それでも成果を出すには?と自分に問いかけてみてください。

関連記事