前回の「ミスを推奨し強い会社を作る文化」の続きです。
前回は「ミスは仕組み化のチャンスである」という共通認識・土台ができた会社はとても強いという話をしました。
そういう土台ができると、改善スピードが上がるので会社の仕組みだけでなく個人のスキルアップのスピードも何倍も早くなります。
そうなると、その人の「今のスキルレベル」の重要度はそれほど高くなくなります。
その土台ができた前提で今日は、「仲間にするのは誰か?」というテーマについてお話します。
採用基準はどの組み合わせが優先?
ひとりビジネスでもスモールビジネスでも、1人だけで会社は成り立ちません。
社員、スタッフに限らずパートナー、外注さんなど多くの人達の力を借りることになります。
契約形態は関係なくても、その中には、自社の経営や運営に深く関わってもらう主要な担当者が必要になるでしょう。
あなたは、そういう人をどういう基準で採用しますか?
人材選択のマトリックス
ここで2つの軸を提示しましょう。
それは
- スキルが高い/低い
もう1つは
- 価値観が合う/合わない
この2つです。
つまり、組み合わせとして
- スキルが高く、価値観が合う人
- スキルが高く、価値観が合わない人
- スキルが低く、価値観が合う人
- スキルが低く、価値観が合わない人
の4つがあります。
もちろん、採用の最優先は
1)スキルが高く、価値観が合う人
という人ですね。
そんな人がいたら最高です。
4)スキルが低く、価値観が合わない人
は、真っ先に除外でしょうから無視。
問題なのは、次の優先度はどちらか?です。
あなたは
2)スキルが高く、価値観が合わない人
3)スキルが低く、価値観が合う人
このどちらを採用するでしょうか?
もちろん、それぞれのレベル感がありますので、白黒、0−100の判断にはなりませんので、必ずしもこうだとは言い切れませんが
どちらを優先するか?は
3)スキルが低く、価値観が合う人
です。
価値観が合えば、スキルは後からついてくる
3)スキルが低く、価値観が合う人
を選択する理由はいくつかあります。
ひとつは、前回お話した
- ミス、問題は仕組み化のチャンスであるという共通認識
- 自己責任論で、人はスキルアップしていく
という「文化」です。
この「文化」があるからこそ、スキルが低い状態からスタートしても、ものすごいスピードでどんどん高くなっていきます。
そして、もうひとつは、
- 人はスキルレベルは変わっても、価値観は変わりづらい。
ということ。
スキルだけを見て仲間にした人は、いずれ力を持ってきたときに有能な敵対者になる可能性があります。
そして、離脱していくでしょう。
最悪の場合には組織を混乱に陥れるかもしれません。
ですので、仲間にすべきは
もしビジネスが変わったとしても、同じ価値観を持って仕事ができる人
です。
仕事が変われば、今のスキルは使えなくなります。
でも、同じ価値観ならば、どんなビジネスでも一緒に仕事ができて、スキルを高め、成果を出せます。
前提は「文化」
それを実現するのは、繰り返しますがやはり「文化」です。
「文化」という会社の土台の上で人は成長します。
スキルや表面的な成果結果ばかりを見ず、それらの効果を最大限に活かすための自社の文化を作り上げていってください。