僕は現在、自分の会社数社の経営と、それ以外に数社の経営顧問をしていますが、数億から数十億のスモールビジネスの経営を見ています。
がっつり入り込む場合は、経営戦略・戦術の前に会社の「文化」に注目します。
なぜならば、「文化」という土壌が良ければ、成長・成果が早いからです。
今日は、その中で良くお伝えしていることの1つ「短期的な商売人発想ではなく、長期的な投資家発想で、会社と個人が成長し続ける考え方」についてお話します。
それは、ミスを推奨し、「強い文化」を作る方法です。
ミスの原因は何か?
ビジネスをしていると、あらゆるところで、あらゆる人が、ミスをして、問題を起こすでしょう。
その時、経営者としてあなたは、どう反応するでしょうか?
ミスが起きるのは対応者視点の言い訳?として「その業務にまだ慣れてないから」という言い方ができますが、それは「人に問題がある」という発想での発言です。
極端な場合は「その人の能力に問題がある」という言い方をします。
一方で、こう考える経営者がいます。
「慣れてない人がやるとミスが起きるほどに、業務プロセスが曖昧である」
これは「仕組みに問題がある」という発想での発言です。
人と会社を成長させる「自己責任論」
前提説明を抜いて、いきなり結論ですが、ミスが起きた時、それぞれの立場でこう考えることを推奨しています。
ミスを起こした、その原因となる本人や関係者は「これは全て自分の責任である」と考え改善・改良をする。
ここには反省はありますが、責める、落ち込むというエネルギーをロスするマイナスな発想はありませんし、持つ必要はありません。
そして周りの人や会社は「これは自社の仕組みの問題である」と考え改善・改良をする。
責めたり落ち込むことは不要ですが、かと言って「ミスしてもいいや」という甘えも持ちません。
しっかりと真摯に反省と分析をした上で、
本人は、自分のやり方、スキルを
会社は、自社の仕組みを
それぞれが「自己責任」として改善していくのです。
ミスを推奨するぐらいがちょうど良い
ミス、問題を許容すると言うよりも、誰一人としてミスや問題を起こそうとして、起こしている人はいないので「許容」というよりも、ミスや問題は仕組み化をするための、チャンスでもありますから、むしろ「推奨」しているぐらいの表現の方が、対応してくれている人は、無駄な精神的負担がなく、より真剣にスキルアップそして仕組化を考えてくれます。
ミスを推奨さえして、会社と個人を成長させる
これが成長し続ける会社の特徴だと思います。
ちなみに安心してください。
本当に推奨していると思う人はいませんから^^
そして、それを「文化」に。
問題やミスに対して「人を変えて起きないようにする姿勢」と「人ではなく仕組みを変えて解決する姿勢」とでは、長期的に見て、会社の成長に大きな差が生まれてしまいます。
人依存から仕組み依存への切り替えは、一朝一夕にはいきませんので経営者1人だけ頑張っても駄目です。
経営者1人ではなく、会社全体がそういう意識になる。
だから「文化」と表現しています。
この「ミスは仕組み化のチャンスである」という共通認識・土台ができた会社はとても強いです。
みんなが伸び伸びと同じ方向を向いて工夫し、仕組みを作り発展成長させる仲間になります。
ぜひ、あなたも会社の文化も改めて見つめ直してみてはいかがでしょうか。
次回は、上記のような「文化」ができた上で、必要な戦略についていくつかお話しします。
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