今後は、スモールビジネスでもますますM&Aや事業承継の必然性・必要性が多くなってきます。
その時に、経営が仕組み化されていない場合
・売れない(売れても高く売れない)
・事業承継できない(できても混乱する)
という状況になることは火を見るよりも明らかですね。
では、社長が将来のM&Aや事業承継に備えて、社長が交代してもうまくいく仕組みを作りたいと思った場合はどのように仕組み化していくべきでしょうか?
事業全体を見て、以下の順番で取り組んでいくとスムーズになります。
ステップ1)間接部門の事務作業の仕組み化
間接部門は比較的ルーティン業務も多く、手順書があればカバーできる業務が多いので、仕組み化しやすいです。
ですので、まずは間接部門から取り組んで仕組み化に慣れていくといいでしょう。
それぞれの担当者が、他の人に説明する用としてマニュアルなどを作成していき、他の人でも作業ができるかをチェックしながら精度を上げていく形で進めてください。
ステップ2)日常業務の仕組み化
日常業務というのは、業種によって違ってきますが、基本的な商売サイクルの
・モノ作り
・営業
・納品
・顧客サポート
というビジネスプロセスを言います。
この部分は単純作業系とそうでない業務、またはスキル依存の業務など多岐に渡りますので、少し時間がかかります。
しかしこの部分こそが、会社のお金を生み出すプロセスですので、ここを仕組み化できるということはM&A、事業継承のハードルを低くする重要ポイントですので、1つづつ仕組み化に取り組んでいきます。
ここについてもそれぞれの担当者が、他の人に説明する用としてマニュアルなどを作成していき、他の人でも作業ができるかをチェックしながら精度を上げていく形で進めるといいですね。
また、前業務のアウトプットが後ろの業務のインプットであり、その業務のアウトプットが次の業務のインプットになる場合は、その連携が現状スムーズに行っているか?やり方は効率的か?もチェックして一通りの流れを確認すると良いです。
ステップ3)戦略的な仕事の仕組み化
最後は、戦略的な仕事、つまり「社長の仕事」の仕組み化です。
創造や計画、改善など、頭を使う業務ですね。
ここは言語化が難しいところでもありますが、この仕組み化ができるのは経営者であるあなた以外はいません。
ですので、思考プロセスやテンプレート、事例などを揃えて、戦略的仕事のデータベース化を進めていきます。
ここまでできてしまうと、自分はいらなくなるように思えますが、そうではありません。
戦略的に仕事の仕組み化は、いざ引き継ぐときのための準備ですので、その状態であなたが引き続き行います。
そして、いざ引き継ぐ時のために、常に最新状態にブラッシュアップしていくことを心がけます。
今回は、M&Aや事業継承で社長が交代してもうまくいく仕組み作りについて、ステップの概要をご説明しました。
一気にではなく、ステップに分けて簡単なものから進めていくと成功確率が上がりますので参考にしてください。