タイトルが分かる人にはわかる言葉になってますが、
今日は、
会社のビジョンの描き方の違い
について、お話したいと思います。
週刊少年ジャンプに連載中の「ワンピース」そして、先日連載が終了した「鬼滅の刃」はご存知でしょうか?
どちらも熱狂的なファンがいて非常に人気のある漫画です。
ワンピースは単行本がもうすぐ100巻になりますね。
鬼滅の刃は我が家の子どもたちも好きで、単行本は全巻買っています。
海賊王に、おれはなるっ!
ワンピースは、海賊の物語ですが、麦わらの一味の船長である主人公のルフィには夢があります。
それは「海賊王に、おれはなるっ!」というセリフの通り、夢は「海賊王」です。
つまり、ビジョンが「海賊王になる」ということですね。
そのルフィのビジョン・夢を叶えるために、仲間たちも一緒に冒険を続けています。
鬼舞辻無惨を倒す
一方の鬼滅の刃では、人間の鬼刈り達が、人を喰う鬼を倒していくのですが、その鬼のボスに鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)というキャラクターがいます。
この鬼舞辻無惨を倒さない限り、鬼は増え続け、人は食べられ続けるという不幸が繰り返されます。
人間の鬼刈り達は「鬼殺隊(きさつたい)」と言って、彼らの究極の目的はただ1つ鬼のボスである鬼舞辻無惨を倒すということです。
つまり彼らの、ビジョンは「鬼舞辻無惨を倒す」ですね。
あなたのビジョンは海賊王か、鬼舞辻無惨か?
さて、この2つのビジョンには、どんな違いがあるでしょうか?
ワンピース ルフィのビジョンは「海賊王に、おれはなる!」
これは、内向きのベクトルです。
つまり、自分のためのビジョンになります。
これは「パーソナルドリーム」と言い、個人的な夢という意味です。
一方の、鬼滅の刃の鬼殺隊のビジョンは「鬼舞辻無惨を倒す」これは、鬼舞辻無惨を倒すことで、世界に平和が戻るという外向きのベクトル。
つまり、他者のためのビジョンになります。
これは「インパーソナルドリーム」といい、社会的な夢、他人の夢という意味です。
あなたがもし、それぞれの世界の住人だとしたら、どちらのビジョンに魅力を感じるでしょうか?
海賊のいる世界の住人で「海賊王に、おれはなる!」と言っている人を応援したくなるか?
その夢の実現に心が踊るか?
鬼のいる世界の住人で「鬼舞辻無惨を倒す」と言っている人を応援したくなるか?
その夢の実現に心が踊るか?
おそらく、後者ではないでしょうか?
ビジネスのビジョンは「インパーソナルドリーム」
会社のビジョンもこれと同じように考えられます。
例えばビジョンが
- 他にはないオンリーワンで影響力の大きい会社になる
- 1兆円規模の会社になる
- 全世界にネットワークを作る
というように内向きのパーソナルドリームを掲げているとしたら、顧客はそれに心躍るでしょうか?
「へー、すごい、頑張ってね!」
と思っても、その船に自分も乗りたいとは、それほど思わないでしょう。
一方で例えば
- 人生100年時代の健康寿命を伸ばす
- この国から貧困をなくす
- 交通事故ゼロの社会を作る
というような、外向きのインパーソナルドリームを掲げているとしたら、顧客は心躍るでしょうか?
それを待ち望んでいる特定の顧客は「ぜひ、実現して欲しい!」と思うと思います。
あなたのビジョンは「誰を、どんな世界に連れて行ってあげるものか」
それがわかるものでしょうか?
ビジョンがあるのでしたら、再度見直す。
まだないのでしたら、インパーソナルドリームの形で、考えてみるといいと思います。