仕組み化や外注化に取り組んでも、機能不全を起こしてしまうのは、社長の価値観や思考習慣に起因することがほぼ9割以上です。
なぜならば、仕組みは、経営者の意図を満たすように作られるものですから、まさに経営者の価値観が、反映されるからです。
お金にルーズな人は、お金にルーズな会社を作るでしょうし
競争心の強い人は、競争志向の強い会社を作ります。
他人を信用できない人は、管理が厳しい会社を作るでしょう。
ビジネスというのは、経営者の子供のようなものなのですね。
9つの傾向
仕組み化に失敗する原因として、9つの傾向があります。
- アカウンタビリティの欠如
- 近視眼的
- 恐怖
- 注意散漫
- マイクロマネジメント
- 過剰な責任感
- 過度の業績志向
- 乖離
- 自尊
これらはすべてを網羅的した原因というよりも、経営者の性格、価値観によって、どれかが特出している、
もしくは複数の要因が絡んでいるものとして、原因が考えられます。
この中でも比較的目立つのは、完璧主義から来る「マイクロマネジメント」でしょう。
マイクロマネジメント社長の悲劇
もちろん「完璧主義」が悪いわけではありません。
完璧主義は、品質の高さや、サービスへのこだわりにより、より高付加価値のサービスを、顧客に提供することができると思います。
Appleのスティーブ・ジョブズなどは、真っ先に思い浮かぶ例だと思います。
しかし、傾向として、完璧主義から来るマイクロマネジメントは、仕組み化や外注化などに良い影響を、与えないことが多いです。
マイクロマネジメントというのは、コントロール過多であり、社員を締め付けたり、支配したがる。
つまり管理が細かすぎるということです。
自分が一番デキますので、社員やスタッフの行動で、思うような結果が得られない場合、相手のためを思って、前向きなアドバイスをするよりも、ついつい反射的に手出し口出しをしてしまうという状態です。
そうなると、部下の人たちはだんだんと「どうせやっても何か言われるから」と、自分から率先してやらないようになっていくことが多いです。
そして、最悪なのは、結果的に我慢できずに
社長自らが、やってしまう
という仕組み化や外注化が、目指すものとは真逆の「元の木阿弥」という状態です。
実は仕組み化・外注化に、失敗する経営者の傾向としては、結構多いパターンです。
長期視点と忍耐力を持とう
経営者は基本的に「長期視点」であるべきだと思います。
そのためには、目先のことで手を出すことは、長期的には損をすることだと理解することが大事です。
頭でわかっていてもできないならば、なるべくプロセスを見ないように、物理的に遠ざかってみましょう。
自分ができるからと言って、人も同じようにできるわけではないので、それを認め、待つ忍耐力が必要ですね。
その結果、仕組み化されて、自分の手から離れたビジネスが、できるのならば、我慢のしがいが、あると言うものです。
少しづつ「他の人に任せることの成功体験」を積んで、忍耐力も高めてw
仕組み化を進めていきましょう。