普段仕事をしていて、「両立が難しそうな矛盾のある課題」に当たることってないでしょうか?
例えば、プロジェクトメンバーが1名減ったので「メンバーを補充してください」とお願いしたら、
「補充はなしで、かつ、今まで通りの成績を維持、もしくは、それ以上にしろ」
と言われた。
例えば、「品質はよく、価格は安いサービスを提供しろ」と言われた
などなど。
いや、それは無理だからどちらかを選択する
もしくは中間の落とし所を考えましょうよ・・・
と思うのは普通の発想かもしれませんが、それは現実問題「解決にはならない」ですよね。
A and B の欲張る「全体思考」
こんな白黒つかないことって多いのですが白黒つかない矛盾なものを考える全体発想法が「両方を併せのむ」考え方です。
つまり、AとBがある場合、Aか、Bかではなく、ましてや、AとBを足して2で割る的な中間でもない
「AとBを同時に実現する」
と欲張りに考えるのが全体思考です。
たいてい
「そりゃ無理だ」
と、妥協案に走りがちなところをグッとこらえて
「両方を同時に実現する方法はないか?」
と考え尽くすのが、全体思考法。
諦めずに考えるんです。
矛盾を解決する発想
例えば、あなたは
- 今のまま収入的には「安定」させたい
- でも、「成長」へのチャレンジもしたい。
と思ったとします。
「安定」と「成長」は矛盾する課題ですよね。
安定は守り、成長は攻めですから。
例えば、具体的な行動で考えると
- 安定性を確保するために、今のお客さんを大事にして行こう
- 成長を目指して、新規顧客をどんどん開拓して行こう
の両立をしようとするわけです。
でも、これは自社のリソースが限られた中小企業の場合どちらかに力を入れると、どちらかが疎かになるという「矛盾の状態」になりますよね。
順番にボールを投げて考える
色々と例を上げていますが異なる意見の対立や、価値観の衝突などについて「両方を同時に満たす考え方と方法はないか?」を考える。
こういう矛盾を解決する発想ができると、それ自体が差別化の要素となりますし、それがリーダーや経営者にとって強力な武器になります。
Aを徹底的に考え、そしてBにボールを投げ徹底的に考えそれを繰り返して最終的に「AとBを同時に実現する」
このような発想は両方を実現するんだという欲張り思考と全体的な見方をするんだという俯瞰思考がないとできません。
俯瞰思考は思い込みを捨てた素直な心で
そして、俯瞰思考は
「〜だからダメ」
「〜だからできない」
「〜でないといけない」
という(不必要な)こだわりや思い込みを手放した先にしか得られません。
どんなボールが来たとしてもそれは「実現できるだろう」という柔軟な思考で考え抜く。
その考え抜いて得られた答えは「強く美しいビジネス」としてあなただけの特別な資産になるでしょう。