勝亦です。
こんにちは。
あなたは、「AかBか」と
選択を迫られる場面に
どう対処していますか?
「どちらを選ぶべきか?」と
悩んだ末にどちらか一方を選び、
もう片方を諦めることが多いかもしれません。
ですが、その問いの立て方自体が、
解決策を狭めている可能性があるとしたら?
「AかBか」ではなく「AもBも」の視点へ
経営の現場では、「効率と質」や
「短期的な利益と長期的な成長」など、
対立するように見える選択肢に悩む場面が
少なくありません。
たとえば、
– 「効率を優先するか、質を守るか」
– 「新規顧客を取るか、既存顧客を守るか」
– 「今すぐ収益を上げるか、未来を投資するか」
これらを選択する際、
片方を捨てる必要があると感じていませんか?
でも実際には、この
「どちらかを選ばなければならない」
という思い込みが、最善の答えを
見逃していることが多いのです。
哲学でいう「止揚(アウフヘーベン)」という概念は、
このような二項対立を超えた、新しい統合的解決策を
生み出す発想を指します。
ビジネスにおける「止揚」の実践例
この考え方は、抽象的な哲学に留まらず、
実践的なビジネス課題に直接役立ちます。
1. 効率と質を両立させる方法
「効率化の追求」と「質の向上」という
一見相反する目標を両立するにはどうするか?
例として、業務の仕組み化が挙げられます。
– マニュアル化や自動化ツールを導入し、
作業の効率を向上させる。
– 同時に、顧客が求める質を守るため、
徹底した基準設定と検証プロセスを構築する。
これにより、効率を高めつつ、
顧客満足を維持できるのです。
2. 新規顧客と既存顧客のバランス
多くの企業は、「新規顧客の獲得」か
「既存顧客の維持」かで悩みます。
しかし、両方を同時に高める戦略も可能です。
– 新規顧客には特別な初回体験を提供し、
リピートにつなげる仕組みを設計する。
– 既存顧客にはロイヤルティプログラムや
パーソナライズされたサービスを提供し、
長期的な関係を深める。
このように、両方を活かすことで、
ビジネスの成長は加速します。
「止揚」がもたらす視点の拡張
この「AもBも」の発想は、ビジネスだけでなく、
人生の選択にも応用できます。
たとえば、仕事と家庭のバランス。
「どちらかを優先する」と考えるのではなく、
両方を満たす新しい仕組みを作ることで、
本当に望む未来を描けるかもしれません。
また、感情的な要素も重要です。
経営者としての決断は、しばしば論理に偏りますが、
感情を取り入れた統合的な判断が、
多くの成功をもたらすこともあります。
思考を広げる問いかけ
次回、選択に迷う場面があれば、
こう問いかけてみてください。
– 「この2つをどう組み合わせれば、さらに良くなるか?」
– 「矛盾しているように見えるけど、共存できる形はないか?」
この問いかけが、新しい可能性への扉を開き、
経営の成功に直結するアイデアを生むかもしれません。
「止揚」の視点を取り入れ、
日々の選択肢を統合する力が、
あなたのビジネスを一段上へと引き上げるでしょう。
あなたも、ぜひこの視点を取り入れて、
「AもBも」を実現する解決策を探してみてください。
勝亦